投稿日 : 2018/11/07
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健康的にダイエットするには、1ヶ月に元の体重の5%までを目安に減らすことが理想とされています。平均的な女性の体重を55㎏と仮定して、健康的に1ヶ月で3㎏痩せるにはどのようなダイエット方法が良いのか、検証していきます。また、急激な減量の危険性についても併せて触れていきます。

1ヶ月で3kg痩せたいと思う前に、自分の適正体重を知りましょう。

「とりあえず10kg痩せたい」「40kg台になりたい!」そんなアバウトなダイエット計画を立てていませんか?

ダイエットの指標としてBMI というものがあります。Body Mass Indexの略で、体格指数を現します。その計算方法は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算できます。

BMIの表

BMI判定
~18.4やせ型
18.5~24.9適性体重
25~29.9肥満:レベル1
30~34.9肥満:レベル2
35~39.9肥満:レベル3
40~肥満:レベル4

BMIの値22が、統計的に最も病気にかかりにくい体重とされているので、適正体重は下記のように求めます。

身長(m)×身長(m)×22

一般的な日本人女性の平均である身長158cm なら、適正体重は54.92kgとなります。

この計算方法だと、外見は少しふくよかに見えるかもしれませんが、女性の場合BMI20くらいが理想的な体型に見えるようですので、ダイエットの参考にしてください。

この計算で、現在のBMIが18.5以下だった場合は、食事制限ダイエットを行ってはいけません。

1kg痩せるには?ダイエットについての計算式

まず最初に、ダイエットに運動は欠かせないものですが、運動だけで消費されるカロリーには限界があります。ウォーキング一時間で150~200kcal、ジョギング20分で100~150kcalほどです。

有酸素運動の消費カロリーの例

METS運動消費カロリー
3自転車(50ワット)、とても軽い運動、ウェイトトレーニング(軽・中等度)、ボーリング、フリスビー、バレーボール189
3.5体操(軽・中等度)220.5
3.8やや速歩(平地、やや早めに=94m/分)239.4
4速歩(平地、95~100m/分程度)、水中運動、水中で柔軟体操、卓球、アクアビクス252
4.5バドミントン283.5
4.8バレエ(モダン、ツイスト、ジャズ、タップ)302.4
5ソフトボールまたは野球、子どもと遊ぶ、かなり速歩(平地、速く=107m/分)315
5.5自転車(100ワット)、軽い活動346.5
6ウェイトトレーニング(高強度)、ジャズダンス、バスケットボール、スイミング(ゆっくりしたストローク)378
6.5エアロビクス409.5
7ジョギング、サッカー、テニス、水泳(背泳)、スケート、スキー441
7.5山を登る(約1~2kgの荷物を背負って)472.5
8サイクリング(約20km/時)、ランニング:134m/分、水泳:クロール、ゆっくり(約45m/分)、軽度~中強度504
10ランニング:161m/分、柔道、柔術、空手、キックボクシング、テコンドー、ラグビー、水泳:平泳ぎ630
11水泳:バタフライ、水泳:クロール、速い(約70m/分)、活発な活動693
15ランニング:階段を上がる945
消費カロリー(kcal) = 時間(h) × 体重(kg) × 運動強度 × 1.05
この表では、体重60kgの人が1時間行った場合として計算しています。
出典:国立健康・栄養研究所【身体活動のメッツ(METs)表】

このように運動だけで痩せるのは難しいので、食事管理が必須になってきます。

三食しっかりとした食事(例:朝食はトーストにおかず、昼食は定食、夕食はごはんとおかず)を摂っていると、一日に2000kcalを超えることも珍しくありません。

成人の一日の摂取カロリーは1800~2000kcalと言われていますから、決して多い数字ではありません。ですが、ダイエットをする場合、1キログラムの体重を減らすのに、7200kcalを減らす必要があると言われています。

そして、成人女性の基礎代謝(安静に寝ている状態で一日に消費されるエネルギー)は1200kcalと言われています。これに、普段の生活の活動の強度によって消費カロリーが加わります。この消費カロリーは生活スタイルによって様々です。

女性の場合、基礎代謝が1200kcal、男性の場合1500kcalほどです。

1日のおおまかな消費カロリーは、体重×30で求められます(ざっくりとした計算ですが)ので、今回は体重55㎏の女性を想定して計算していきます。

1カ月に3kgの体重を減らす場合のカロリー計算式

一カ月に減らしたい体重や、運動による消費カロリーによって一日の摂取カロリーは増減しますが、体重を減らすためには運動に加えて食事からの摂取カロリーを減らす必要が生じてきます。

1kg減らすには、7200(kcal)÷30(日)=240(kcal)

1ヶ月に1kg痩せるには、1日当たり240kcalを消費しなければなりません。

3kg痩せたいなら、3倍して720kcalですね。

1日に720kcalを消費するとなると、1日に食べて良いカロリー摂取量は下記の通りです。

1日の代謝量(1650kcal)-720(kcal)=930(kcal)

つまり、1ヶ月に体重を3kg減らすためには、一日のカロリー摂取量を930kcal以下に抑える必要があります。この数字はあくまで目安ですが、1食平均310kcalなので、かなり厳しい食事制限になるのではないでしょうか。

1ヶ月に5%までしか体重を減らしちゃいけないのは何故?

まず最初に、1日で1kg減った!1週間で3kg減った!という報告を見たことがあるかもしれませんが、それは栄養学的には不可能です。

先の項目で触れた通り、1kgの体重を減らすには7200kcalを消費しなければなりません。1日で7200kcalというと、絶食してフルマラソンを二回走ってようやく達成できる数字です。

夕食後に体重を測り、翌日の朝食前に体重を測るとこのような誤差は簡単に生じます。ダイエットの際は体重を測る時間を決めておきましょう。

また、1週間で3kg減ったという人もいるようですが、これはむくみが解消された可能性が高いです。ダイエットを始めると同時に食事内容を見直すだけでむくみが改善されることがあります。

また、女性の場合生理前にむくみで1~3kg変わることもあります。

1週間でマイナス1kg、1ヶ月でマイナス4kgは可能なことは可能ですが、これは長期的なダイエットには向きません。速いペースで体重を落とすと、脳が命の危険を感じてしまい、体重をできるだけ減らさないようにします。

具体的には基礎代謝を落とし、脂肪をため込もうとするため、痩せにくい体質になり、ダイエットをやめるとリバウンドしやすくなります。

それらの問題を解決するためには、医学上、一ヶ月にマイナス2~3kgのペースが理想的とされています。

また、急激に体重を減らすと脂肪肝の悪化を招きます(脂肪をため込もうとするため)。

急激なダイエットによる悪影響=摂食障害

先の項目の通り、急激に体重を減らすと体が飢餓状態と勘違いし、栄養を効率よく吸収するようになります。そして脂肪を蓄えるようになるので太りやすい体質、リバウンドしやすい体になってしまいます。

短期間で痩せるために無理な食事制限をしたとして、それをその後もずっと続けられますか? 一生続けられますか? 続けたら餓死してしまいますよね。そんな食事が健康に害を及ぼさないわけがありません。

極端な低栄養状態が続くと、貧血、低血糖、脂質異常症などの危険があります。

また、短期間で痩せるために極端な食事制限をすると、最悪の場合「摂食障害」に陥る可能性があります。摂食障害は食事を摂らない「神経性やせ症」と、食事を大量に食べて吐いてしまう「神経性過食症」があります。神経性やせ症にはさらに二種類あり、「摂食制限型(いわゆる拒食症)」と「過食排出型」があります。

どちらも大変辛い「病気」です。

自分は大丈夫と思っていても、誰でも陥る可能性のある病気です。摂食障害は「命に関わる病気」です。また、完治まで数年、数十年かかるとても厄介な病気です。ダイエットどころではありません。

拒食により骨粗しょう症、低栄養、貧血、脳の萎縮、月経が止まる、筋力低下、心拍数低下、低血圧、低体温など「命に関わる」症状が出ます。

また、過食嘔吐の場合、嘔吐により体の電解質に異常をきたし、こちらも命に関わる病気です。

無理なダイエットがまねく、恐ろしい摂食障害って?

摂食障害の罹患率は、成人女性で0.9%、男性で0.3%と言われています。女性の場合、約100人に一人の割合で発症します。

神経性やせ症は、無理なダイエットを契機に発症することが多い病気です。体重減少に成功することで充実感や達成感が得られるため、どんどんダイエットにのめりこみ、気づいたら神経性やせ症になっていた、という悪循環に陥るケースが少なくありません。また、無理なダイエットによる反動で神経性過食症に移行することも少なくありません。そして、拒食と過食を行ったり来たりすることも稀ではありません。

低体重や低栄養により脳が委縮したり体の機能がうまく働かなくなるなど、最悪の場合死に至る病気です。

神経性過食症は、食のコントロールが出来なくなり、過食をしてしまう病気です。過食の後に嘔吐をしたり下剤を使用するケースも多いです。過食行動や嘔吐は人前ですることはほぼなく、周囲は気づきにくい病気です。

嘔吐により体の電解質に異常をきたしたり、下剤の乱用によりカリウムが失われ不整脈になることがあります。心電図や血液検査が必須となり、こちらも最悪の場合死に至る病気です。

ダイエットにおける食事内容の見直しかた

まず最初に、バランスの取れた食事、これが一番大事です。極端に炭水化物を制限したり、脂質を避けたりすることは望ましくありません。

人間に必要な五大栄養素は、

  1. 炭水化物(ご飯やパンなどの主食)
  2. たんぱく質(肉や魚、卵や大豆製品などのおかず)
  3. 脂質(油や脂質)
  4. ビタミン(野菜や肉)
  5. ミネラル(牛乳や小魚、海藻など)

この五大栄養素のうち、エネルギー源になるのは、炭水化物・タンパク質・脂質です。

これら三つから摂取する一日の総エネルギーを、炭水化物から60%、タンパク質から15%、脂質から20~25パーセント、にするのが理想です。

また、成人女性の1日の消費カロリーのおおまかな計算方法は下記のとおりです。

体重×30

例)体重55キログラムの女性の場合、55×30=1650キロカロリー

つまり、体重を維持する場合の摂取カロリーは、

  • 炭水化物:990キロカロリー
  • たんぱく質:250キロカロリー
  • 脂質:330~413キロカロリー

が目安になります。

消費カロリー>摂取カロリーにすれば必ず体重は減っていきます。

この際重要なのは、一日当たり何キロカロリー消費すればいいかですよね。

今回は1ヶ月に3kgの減量を目指しているので、

1日の摂取カロリー:930キロカロリー

  • 炭水化物:558kcal
  • たんぱく質:139.5kcal
  • 脂質:186~232.5kcal

上記が目安になります。

これらを三食で割ると、

  • 炭水化物:186kcal(ご飯3分の2杯強、食パン六枚切り1枚、八枚切り1.5枚)
    • ご飯茶碗一杯は約150gです。8枚切りのパン1枚は45g、6枚切りのパンは1枚55g。
  • たんぱく質:46.5kcal(鮭2分の1切れ、豚肉25グラム、牛モモ肉脂身なし25グラム、納豆2分の1パック、卵2分の1個)
  • 脂質:62~77.5kcal(油大匙2分の1)

こうしてみると、炭水化物の量が多く感じるかもしれません。理想としては、和食の定食のようなイメージで食事をとるようにすると良いでしょう。

エネルギー収支だけを考えない

上記の計算式はあくまでエネルギー収支だけを考えた机上の計算となります。1日930kcalはちょっと辛いな、と思ったら、そのプランは実行すべきではありません。

また、カロリー消費は食事だけでなく、運動でも行うことが出来ます。運動を併用したほうが美しく痩せることができます。

また、同じ体重でも、身長や体脂肪率が違えば必要なエネルギーや消費カロリーも全く異なります。あくまで目安として考えてください。

ダイエットはあくまで長期戦です。無茶な食事制限はともすればあなたの一生を左右しかねません。極端なダイエットは身体だけでなく心も蝕みます。

正しい知識で正しく体重を減らし、人生をより豊かにしていきましょう。

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