投稿日 : 2019/01/11

毎年健康診断を受診していますか?さまざまな結果の中で、血糖値やコレステロール・中性脂肪などは毎日の生活習慣を反映し、生活習慣病と呼ばれる糖尿病や脂質異常症の診断に役立ちます。今回はその中でコレステロールに注目します。コレステロールの基礎知識を知り、異常値が出た時の対処方法をお伝えしたいと思います。

コレステロールとは?

コレステロールは、血液中でだけでなく全身に分布しています。細胞膜やホルモン、胆汁(脂肪の吸収を助けるもの)の材料になっており、身体にとって必要不可欠なものです。食べ物から摂取されるだけでなく、肝臓でもコレステロールは作られています。

健康診断の結果で見かけるものには、LDLコレステロールとHDLコレステロールがあると思います。この2つは身体の中でコレステロールの運搬をしています。

 

LDLコレステロール

悪玉コレステロールと呼ばれています。肝臓で作られたコレステロールを各細胞に運搬します。LDLコレステロールが余ってしまうと、血液中で酸化して血管の中に入り込み、血管内にへばりつきます。血管が狭くなると血液の流れが悪くなって動脈硬化の原因になってしまいます。動脈硬化は進行すると、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしてしまう可能性があります。

 

HDLコレステロール

善玉コレステロールと呼ばれています。全身の細胞から余っているコレステロールを回収して肝臓へ戻してくれます。そのため、HDLコレステロールは数値が高くても問題ありません。

ヨーグルトに含まれている善玉菌とは無関係なので注意してください。

 

non-HDLコレステロール

総コレステロールからHDLコレステロールを引いた値です。2017年から脂質異常症の診断基準として加わりました。LDLコレステロール以外にも動脈硬化の原因となるコレステロールがあることが注目されており、最近はこの値も重要視されてきています。

 

コレステロールの数値が高かった!これって病気なの?

コレステロールの数値が正常値を超えると、脂質異常症という病気があります。

その診断基準は次の通りです。

  • LDLコレステロール:140㎎/㎗以上(120139㎎/㎗は境界型)
  • HDLコレステロール:40㎎/㎗未満
  • TG(トリグリセライド):150㎎/㎗以上
  • non-HDLコレステロール:170㎎/㎗以上(150160㎎/㎗は境界型)

総コレステロールは善玉であるHDLコレステロールが高い場合も、異常値になってしまう場合があるので、あまり気にする必要はありません。

動脈硬化を防ぐためには、LDLコレステロールを下げ、HDLコレステロールを上げることが大切です。

 

LDLコレステロールはどうやって下げたらいいの?

LDLコレステロールが高くて運動を頑張っても、ほとんど下げる効果はないと言われています。LDLコレステロールを下げるには食事を改善する必要があります。コレステロールが高いだけでなく、血糖値や中性脂肪が高い人・または肥満がある人には運動は有効です。

 

LDLコレステロールを下げる食事 ①肉<魚・大豆製品

LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やすには、主菜の材料として肉類より魚介類や大豆製品の割合を多めにするとよいでしょう。

肉類

コレステロールが多く含まれています。また、コレステロールを上昇させる飽和脂肪酸も多く含まれています。特に脂身にはコレステロールが多く含まれていますので、赤身肉やささみなどを選ぶといいでしょう。ただし、赤身肉やささみにもコレステロールが含まれているので、食べ過ぎることは避け肉類は適量を心がけましょう。1食で食べる肉の目安は60~80g程度です。

 

鶏皮 120㎎
鶏もも肉(皮つき) 98
鶏むね肉(皮つき) 79
ささみ 67
豚バラ肉 70
豚ロース肉 61
豚もも肉 67
牛バラ肉 98
牛サーロイン 86

100g当たりのコレステロール量 参考:日本食品標準成分表

 

 

魚介類

コレステロールを下げると言われている不飽和脂肪酸(EPA・DHA)が含まれています。

特に青魚にその成分が多いので、積極的に食べましょう。ただし、魚の内臓にはコレステロールが多く含まれているため、内臓は除去して食べましょう。また、しらすなどの小魚は内臓そのまま食べるため、大量摂取は避けましょう。

 

大豆・大豆製品

大豆にはコレステロールが含まれていませんので安心です。畑の肉と言われ、たんぱく質を豊富に含んでいます。

 

LDLコレステロールを下げる食事 ②食物繊維

腸内で消化できない食物繊維には、コレステロールの吸収を妨げたり、排出したりする働きがあります。

日本人の食事摂取基準では、1869歳の1日の目標量は男性では20g、女性では18gと言われています。そのためには、野菜類を1日350g食べましょうと厚生労働省から推奨されています。野菜類は毎食1皿、1日5皿以上食べるように心がけましょう。

 

LDLコレステロールを下げる食事 ③コレステロールが多く含まれている食品

前述した肉類の他にも、コレステロールを多く含んでいる食材があります。例えば卵やいくら、たらこなどの卵類やレバーなどの内臓類です。卵は、マヨネーズやプリンなど見た目にはわかりづらいですが入っていることも多いため注意が必要です。

1個50g 210㎎
たらこ 170g 246
いくら 大匙230g 144
ししゃも 360g 174
しらす 大匙212g 28
鶏レバー 100g 370
豚・牛レバー 100g 240250
生クリーム 大匙1杯15g 18

参考:日本食品標準成分表

 

コレステロールが高くなってしまい脂質異常症の診断を受けた場合、食事からのコレステロールは1日200㎎以下にするように推奨されています。コレステロールが多く含まれている食品は避ける必要があります。

ほかにも、バター・ラードなどの飽和脂肪酸やマーガリン・スナック菓子などトランス脂肪酸を多く含む食品もLDLコレステロールを増やす原因となるので、食べすぎに注意しましょう。

 

 

HDLコレステロールを上げる運動

運動にはLDLコレステロールを下げる効果はありませんが、HDLコレステロールを上げる効果があります。若いころ運動部に所属していた人は現在運動をしていなくても、比較的HDLコレステロールの値が高いと言われています。

運動なら何をしてもいいわけではなく、中等度の強度の有酸素運動が効果的と言われています。具体的には以下の通りです。

  • 種類:速足歩行、水泳、サイクリング、軽いジョギング
  • 強度:中等度(運動中の脈拍が運動前の1.5倍になる程度。少し息が上がる程度です。)
  • 頻度:週3回以上
  • 時間:1回あたり30分以上

ただし、高血圧や糖尿病などほかに合併症がある場合は、医師と相談してください。

筋トレのような高強度の運動は逆効果ともいわれていますので注意してください。

 

コレステロールを改善するサプリメントはある?

特定保健用食品の中には、コレステロールを下げる効果があるといわれているお茶などが販売されていますが、コレステロールを直接減少させたりHDLコレステロールを増やしてくれるサプリメントはありません。魚中心の和食を基本とし、魚卵やレバーなどコレステロールの多い食品に注意しましょう。

 

コレステロールが上がりやすい人もいます

女性ホルモンであるエストロゲンは、コレステロールなどの代謝に関係しています。閉経後はこのエストロゲンが減少するため、LDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが減少しやすいことが明らかとなっています。この時期の女性は、特に健康診断の結果をよく観察し、食事・運動に気を使いましょう。また、必要な場合は医療機関を受診しましょう。エストロゲンを補充するなどの薬物治療もあります。

 

まとめ

LDLコレステロール・HDLコレステロールの数値を改善するためには、毎日の食事と運動が非常に大切です。LDLコレステロールが高いのか、HDLコレステロールが低いのかによって気を付けるポイントが異なってきますので、自分はどのようなことに気を付けていったら数値が改善できるのか、この記事をぜひ参考にしてみて下さい。

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