投稿日 : 2018/04/27

デトックス(DETOX)とは、「体内に溜まった毒物を排出させる」という意味です。体内に毒素がたまると、カラダの色々な部分に問題が生じる可能性がある、だからホットヨガやサウナで汗を出すデトックスで毒素を排出し、健康的なカラダを取り戻しましょう。。。という触れ込みなのですが、基本的にはほとんど科学的根拠が無いのが特徴です。

デトックスを嘘だと科学的に証明する記事

「汗をかいてデトックス」は嘘だった、研究報告

ナショナルジオグラフィックにこのようなデトックスに関する記事が登場しました。

記事の内容を要約すると以下のようになります。

サウナやホットヨガなど、汗を出すことを目的とした行為は体の毒素を排出して健康を保つと言われている。

だが、汗と一緒に毒素も排出されるということに科学的根拠はない。人間が汗をかくのは体温を下げるためであって、老廃物や有毒物質を排出するためではない。

2リットルの汗をかいても汚染物質は0.1ナノグラム以下しか含まれていなかった。

汗を出すために体温上昇を我慢しすぎると、熱中症で死亡するケースもある。

それでも、汗を出せば毒素が出てダイエットになるという商品やサービスは一向になくなりません。記事では以下のように警告しています。

「複雑な問題に単純な解決法を適用しようとした結果です。希望を持つことはとても大切ですが、一部の人間は、その希望を利用して何も知らない消費者にとんでもないものを売りつけようとするのです」

また、デトックスについてはWikipediaの項目でも以下のように記述されています。

英国の国民保健サービス(NHS)は「デトックスという言葉には何の科学的根拠もなく、そのような製品を購入する必要はない」と断言している。また、英国の博士号取得者や大学院生300人以上でつくるVoice of Young Scienceが行った調査によると、中毒症状などに対する医療行為以外のデトックス製品の効果は、ほとんど「無意味」なものだったと主張している。

ダイエットを惑わす「毒素」というニセ科学

これらのデトックスビジネスに登場する「毒素」「活性酸素」など、現代人はカラダに悪い物質を取り込んでいるというのがこういうサービスを売りつける人のセールストークです。

ファーストフードや食品添加物、保存料など商業主義の世の中には危険な化学物質だらけであり、私達は知らず知らずのうちに危険な(人工的な)化学物質を取り込んでいる、それらを積極的に排出すれば病気にならない、痩せる、と。

こういうセールストークを聞いた時に条件反射的に気をつけていただきたいのは、「人工的な、科学的なもの=悪い、危険」「天然の、自然のもの=安全、カラダに良い」という大きな間違いです。

まず、自然由来の物質も人工的に作り出した物質も本質的に違いはありません。どちらも原子・分子から出来ている物質であることには代わりありませんので、自然に産出された植物や動物由来のものが安全でカラダに良いという根拠にはなりません。

それどころか、天然の物質や植物であっても人間にとっては危険な物質であり、それこそ食べただけで死ぬような「猛毒」を持つ植物や動物も数え切れないほど存在します。

もしあなたが「自然は安全なもの」と思っているのであれば、今すぐその考えを改めて頂ければと思います。

デトックスで排出される「毒素」っていつの時代の話ですか?

デトックスで「毒素」が排出されるといいますが、汗を出すことで体内に蓄積した毒素がどんどん排出されるという科学的な根拠は一切ありません。

確かに、私達は日常生活の上で体内に色々な物質を蓄積させています。水銀、鉛などの有害な重金属やダイオキシン類、アスベストなど、一部の物質が過剰に蓄積されると健康被害が生じることがあります。

有害な化合物が蔓延しているという錯覚

これらの”デトックス・ビジネス”を支えているのは、私達が「身の回りに有害な化合物が蔓延している」という錯覚です。

私達は、日本の高度経済成長期における公害の歴史を社会の授業で学ぶことにより、「化学工場や化学物質は危険だ」と言う風に刷り込まれてしまうのでしょう。

公害の歴史を学ぶのはまだ判断力の乏しい小学生です。無理もありません。

確かに、チクロやサリドマイドなど発がん性や催奇形性のある化合物が一般的に入手できる食品や医薬品に含まれていた時代もあります。

しかしこれらの健康被害は、危険な化合物についての情報が少なかった時代の経験であり、現在と当時では統計データの量や安全基準が全く異なっています。

私達は歴史の教科書で学んだ過去の失敗と恐怖を、現代にそのまま持ち込んでいるだけなのです。

50年前と現在は歴史と経験を踏まえた上でまったく安全基準が異なっているという事を念頭に置くべきでしょう。

デトックスのやり方=汗を出すことにダイエット効果はない

ダイエットのための運動をするなら、汗をたくさん出す必要があると思っている人が多いのですが、脂肪燃焼という点において基本的には汗の量とは関係もありません。

汗というのは、上がりすぎた体温を下げるための反応です。汗で失われるのはほとんどが水分なので、運動後に水分補給をすれば元に戻りますよ。

しぼったぞうきんのように、水を追い出すことで重量を減らすことができますが、それは見かけの体重が減っているだけで、本当に減らしたい脂肪とは何の関係もありません。

「レッスン直後に1kg体重減!」などという言葉には何の意味もありません。

デトックスではなくリフレッシュ、リラクゼーション目的ならOK!

デトックスを目的としたアクティビティを行うことに効果を期待するべきではありませんが、日常的にカラダを動かす習慣や、リフレッシュやリラクゼーション目的で運動をすることはダイエットにおいても、健康を維持する目的においても非常に重要です。

化学物質の害より、運動せず乱れた食生活で肥満状態を維持している方がよっぽど健康に悪いことは統計的にも明らかになっています。

簡単デトックス方法「楽しむ」

どうしてもデトックスをしたいのであれば、一つだけ確実な方法があります。

それは運動、食べ物や方法に関係なく「楽しい」と思うことです。

楽しむことは、最高のストレス解消になります。過剰なストレスはカラダにとって毒であるならば、楽しく運動することこそが「脳のデトックス効果」があるといえますね。工夫すればお金もかかりません。

根拠のないデトックスより、楽しくカラダを動かす習慣と健康的な食生活が、やはり1番健康に良いという基本は今後も覆ることはないので安心して実践してください。

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